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2008/04/05

『描きかえられた『鉄腕アトム』』

小野卓司 著
NTT出版 2,800円(税別) ISBN978-4-7571-4179-7 08.3刊

+内容+
宇宙からの闖入者
長編から短編まで、読み切りの面白さ
どっこい物語は続いていた
アトム兄弟の物語
アトムも時に家出する
アトム、東奔西走す
人間のエゴの愚かしさ
アイデンティティを求めるロボットたち
人工知能の反乱
ガスにもいろいろあるでガス
魔の手が伸びる
異次元からの来訪者

手塚治虫が自分の作品を初出時からそのご何度も手をいれ書き換えていた(例えば雑誌掲載時に書いたものから、単行本化にあわせてなど。地底国の怪人→アバンチュール21のように作品そのものをリメイクしたことも)ことは有名なエピソードだが、どのように書き換えたのかは、現在では初出時の雑誌を手に入れることも難しく、比較研究することは非常に困難である。 著者は長年かけて『鉄腕アトム』の初出誌を収集、4度行われた単行本化との比較を行った。アトムの各エピソードを紹介するとともに、変更のあったコマを精緻に追っている。手塚、アトムファンにはもちろんのこと、マンガ研究の一級資料ともなる一冊。

+関連・リンク+
NTT出版
Tezuka Osamu @World
宝塚市立手塚治虫記念館

手塚治虫が自身の作品に何度も手を入れていたというのは有名な話。
自分が持っている講談社コミックスの『豪華愛蔵版 鉄腕アトム』(全15巻)の中にも
話のの冒頭に本人が登場してそんなことを語っていたような…。
本人が気に入らなかったり、紙面の都合で書き直したもの、
時代と共に規制がかかったために許されない表現となってしまったものなど、
色々な理由で書き換えられた部分の元がどうなっていたのか、興味津々。
比較して見ることが難しいので、この本は何だか画期的ですね!
こういう本が出ないかなと、密かに思っていたので、喜ばしい限り。
読みたい度80%

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2008/04/04

『舞台を観る眼』

渡辺保 著
角川学芸出版 1,900円(税別) ISBN978-4-04-621170-5 08.3刊

+内容+
1 白洲正子の思い出
     白洲正子恐怖症
     白洲正子と能
     白洲正子旅日記
2 舞台の精神と身体
     「もの」への執着
     国家を殺す女
     回想にすがる女
     批評の力
     ベジャールの日本論〈他〉
3 戯曲の深奥
     タテことば―三島由紀夫の戯曲
     小町とルネ―三島由紀夫の変身譚
     もう一つの方法論―久保田万太郎の戯曲
4 批評家の視座
     定紋の椀
     豊竹山城少掾
     清水雅さん
     S/N
     試写室の涙〈他〉
5 折口信夫という存在
     劇評家・折口信夫
     折口信夫の陰謀

研ぎ澄まされた眼がとらえた、芸能の輝きと人の魅力!当代きっての演劇評論家が、親交のあった白洲正子をはじめ、折口信夫や三島由紀夫の文学と芸能から、大野一雄の舞踏、ミス・サイゴン等のミュージカルまで。舞台と芸術・文学・人を綴った滋味あふれるエッセイ集。

+関連・リンク+
角川学芸出版
渡辺保の歌舞伎劇評

幅広いジャンルを押さえたエッセイで、
大野一雄、三島由紀夫、シェイクスピア、ベジャールなど
自分が興味を持っているジャンルと結構重なっていて嬉しかったり。
読みたい度75%

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